コミュニケーション・クイズ

問題:

同級生の友人・Aと休日に出かけた帰りに、彼の誕生日プレゼントを買いにヨドバシカメラに寄った。

Aは最近イヤホンを失くしたので、プレゼントするならちょうどいいと思ったのだ。

「なぜか彼女ができない」「どうにもできない」というAの愚痴を聞きながら、一緒にイヤホンを選んでもらい、早速手渡してみたところ、怪訝そうな顔をされた。

 

いったいなぜでしょう?

 


 

答え:

「それが欲しかったんじゃないの」と聞くと、「確かにこれが欲しかったが、そこではない」と、Aは不服そうな声を出した。

 

「誕生日プレゼントを目の前で買うなんてありえない。」

「付き合いが長いのだから、事前にしっかり考えて、サプライズで渡してほしかった。」

「前代未聞、こんなやり方聞いたことがない。」

 

などと言いだした。

どうやら冗談ではなさそうだ。

ちょっとキモすぎるな、と思ったので、「ちょっとキモすぎるかも」とまっすぐ伝えたところ、しゅんとしてしまった。

 

人とのコミュニケーションはクイズの連続に似ているが、今後コイツと付き合う人がいるとすれば、正解し続けるのは大変だろうなと思った。

ゾーンに入るお母さん

妻の母は、飛行機が上昇する瞬間が苦手なのだという。
わかる。独特の浮遊感、気圧が一気に変わって耳の奥がムッッとする感じ。僕もあんまり得意ではない。

不安にならないための対処法として、「ゾーンに入る必要がある」と言っていた。

具体的には『大人のおしゃれ手帖』(宝島社)を購入し、離陸して安定するまで熟読することで、心を落ち着かせるテクニックである。
それを、義母は「ゾーンに入る」と呼んでいるのだ。

先日、義母ふくめた家族と一緒に飛行機に乗って旅行に出かけた。

義母は予定通り『大人のおしゃれ手帖』を購入し、機内の座席につくと、本を開くことなく熟睡し、目的地まで起きることはなかった。

SAVE THE OASIS

久々に立ち寄った駅。好きな場所で時間を過ごすことにした。

商業施設の1フロア全体が書店で、併設されたカフェで買った本を読めるのだ。

ラルティーグの写真集も置いてあるし、ジョナス・メカスの詩集もあったはずだ。なにか買って帰りたい。

 

そう思ってエスカレーターを上がると、ぜんぶガシャポンになっていた。

 

オギャーーーーー、と思った。

 

書店だったときは、入り口付近に数台あるだけだったガシャポンが。

野を焼く火のように広がり、いまやすべてを支配している。

 

誰が悪いって、僕が悪いのだ。

“好きな場所”なくせに、”久々に”行ってるんだから。週5で行け。買い支えろ。

 

みんな、オアシスはいつまでもあると思うな。

オアシスを守れ。アンタが守るんや。

 

おっちゃんとの、約束やで…。