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空気階段の踊り場

ラジオマスターこと、転転飯店の平山犬にオススメのポッドキャストを尋ねたところ、『空気階段の踊り場』(TBSラジオ)を教えてもらった。

すごく面白い。

放送開始(2017年)からの音源がほとんど配信されているので、アホほど聴きまくっても全然追いつかなくて嬉しい。

ほぼ毎日作業中に聴いているが、まだ2018年放送分の半ばといったところだ。

 

こういった少しだけ昔のラジオを聴いていると、まるでタイムスリップしたかのように感じることがある。

空気階段がキング・オブ・コントで優勝したのは2021年だ。
当時、鈴木もぐら氏にはエグめの借金があったが、賞金で完済したとニュースになっていた。

しかし、2017年や2018年の放送を聴くと、「いや~、借金が数百万ありましてねえ。全然返せない」とか「今週はこんなバイトをしまして~」などのトークが当然展開されているわけだ。

「その借金、返せるよ!もぐらさん!」って思う。
「かたまりさん、寿司屋でゲロ片づけなくてよくなるよ!」って思うのだ。

苦労話が多いほど、ハッピーな未来を知っている身からするとワクワクする。

 

一方、もぐら氏がラジオ上で女性に告白したり、その彼女との結婚を発表したり、「妻、愛してるぞ~!」と朗らかに叫んでいる様子を聴くと、心がザワつく。

2023年に鈴木もぐら氏が離婚したのを知っているからだ。

 

未来を知っていても、干渉は当然できない。

ラジオで起こる悲喜こもごもをただただ聴き続ける、私は孤独の観測者。

 

ともあれ、精力的に聞き続けて、ぜひとも最新回に追いつきたい。

「面白いよ!」と平山に感想を送ったら、「ようこそ」と返ってきた。
 

ラジオリスナーは自分の聴いているラジオを”自宅”だと思っているので、これが当然の返答なのだ。

反射ジェダイ

「俺あのジェダイ好きなんだよな、ジェダイ・マスターでさ、緑色のちょっと魚っぽい人。なんだっけな、名前!」
「ああ、キット・フィストー」

「あの~、なんだっけ。ドラマシリーズに出てくる金髪のシスっぽい…」
「シン・ハティね。ベイラン・スコールの弟子の」

「えーと、エズラの師匠のさ」
「ケイナン・ジャラスだ」


「寒ちゃんは気持ちわりいなあ!!」

「そうなんだよ、俺、自分でも気持ち悪いんだよ!」

 

小林ファンキ風格とスター・ウォーズの話をしていると、ほぼこうなる。
たいていのキャラクターの名前は、考えるより先に反射で口から飛び出る人間なのだ、僕は。

とはいえ、小林もマニアックなので、
「最近通ってる整体が抜群で、指圧師たちを “ブレンドクのグレートマザー”(スター・ウォーズシリーズに出てくる謎の魔女団)と呼んでいる」などと言っていた。
グレートマザーたちの指圧は異常に強く、背中や腰に魔法のように効く、最高、とのことだった。

実はグレートマザーたちが居るのは惑星ブレンドクではなく、外銀河の”ぺリディア”だが、その場で口を挟んだりはしない。

友達の話を止めてまで、キモオタ訂正を始めるほど、僕は落ちぶれていないのだ。

スーツを作る

初めて、オーダーメイドでスーツを作りに行った。

生地や完成イメージをスタッフに共有したら、とにもかくにも採寸である。

体のいろんなところに手早くメジャーを当てられ、僕の体が数値化されていく。

「なるほど、なるほど…」(シャッ、シャッ ※メジャーをあてる音

「お客様、仕立て甲斐のある体型でいらっしゃる…」(シャシャシャッ)

「肩幅に対してバストが大き目、でございますね」(シャキッ、シャキッ)

「ほう、シャープなお尻」(シュッ、シャァーッ)

「脚の形、ステキです。すなわち…」(シャシャシャ~~ッ)

「緩急のある体つきですね」(シャコッ! ※メジャーを巻き取った音

自らの体型に対して、こんなに具体的に、たくさんコメントを貰ったのは初めてだ。

なんだかわからないが、とにかく悪い気はしない。

衣装になる予定なので、できあがり次第ライブで着用します。