non-fic

ファーゴくん

絶望的に計画性に乏しい人間であるせいか、計画の計画を立てないと、計画を立てられない。

“計画の計画”は、心の準備と言い換えてもいい。
「よし、明日は計画を立てるから、今日は早く寝よう」とかそういう事だ。
いきなり「よし、計画を立てるぞ」とはいかない。無理無理。
なにごとも一回持ち帰らせてほしい。

たとえばミュージックビデオを作る際は、打ち合わせ → 準備 → 撮影 → 編集 とおおまかに工程が進んでいくが、どう考えても計画が重要になる。
ちゃんと計画を立てないと、なにをどこまで作業したか分からなくなりがちだし、うまくいかなかった時にリカバーしづらい。

だから、気持ちをものすごく強く奮い立たせて、エクセルで管理ファイルを作る。
各工程の作業概要と日程、仮の締め切り日などを打ち込んで、プロジェクトを可視化するのだ。

そして、二度と確認しない。
どこにそのファイルを置いたか忘れるからだ。

最近、ようやく『ファーゴ』(1996)を観た。
行き当たりばったりの男が、雑な犯罪計画を立てて、何もかもうまくいかず、最後は情けなく逮捕されていた。

なんか嫌な予感がしてこの歳まで観なかったのだが、理由が分かった気がする。

武器

ふとした瞬間、自分が武器を手にしていると気づく。

最近義母からもらった、トイレの消臭剤である。

これはたった一滴たらすと、さっきまで親の仇とばかりに充満していたウンコの臭いが、完全に掻き消える優れモノだ。
本当に一滴で臭いがゼロになる。正確には、この消臭剤のアップルの香りで上書きされる。

だから感覚的には、消臭というより、現実が書き換えられたように感じる。
ウンコはもともとフルーティな香りがするもの、と脳が騙されそうになってしまう。

一滴でこの威力。
この容器には数十ミリリットルしか入っていないが、万が一こぼしたら、もうおしまいだろう。
床が強力なアップル臭を放ち続けるのだ。きっと、永遠に。

そんなもん、もう武器では?

人にかけたら、たぶん犯罪だ。知らんけどなんらかの罪の要件を満たすに違いない。

アップルだからまだマシだけど、当然作ろうと思えばコレの悪臭バージョンだって作れるはずだ。
魚とか。うわー、最悪。
足の爪の間に挟まったゴミの匂いとか。自分で言ってて嫌になってきた。

マッドマックスみたいな世の中になったら、これのクセー版をぶっかけ合う最低のバトルが流行ったりするかも。
願わくば、アップルを一滴垂らし続けたいものだ。

人類の未来は恵方巻にかかっている

節分のこと、ちょっと怖いと思っている。

日本は流行している行事が結構ある。
クリスマスやお正月はもちろんの事、バレンタイン、ハロウィン、ひな祭り、七夕。
3月に行われるテルミンフェスも恒例行事になってほしいところだが、それは一旦おいておこう。

それらに比べて、節分って現代において異様な部分が多くないだろうか?

①炒った豆を用意する
②夜になったら、「鬼は外、福は内」と言いながら、各部屋に豆をまく
③鬼の仮装をした人に豆をぶつけるときもある
④豆は拾って、歳の数だけ食べる

なんか、これ、”儀式”すぎない?
「各部屋に豆をまく」、GP(Gishiki-Point)が高くない?
オカ板で見たことあるよ、こういう手順。

たいていの行事は歴史が長いから、どんどん内容が大味になっていくのは当然のことだ。
いまやクリスマスにモミの木まで飾る家は少ないだろうし、ハロウィンはただの仮装イベントになっている。

そんな中、節分は結構な”手順”を、みんながなんとなく守っている。
家内安全を本気で願って実行するわけでもないだろうに、これらの手順をたくさんの人が楽しんでいるのは凄い事じゃないか?

正直言えば、豆まきはそこそこ手間だと思う。片付けも面倒くさい。
そんなあなたに、恵方巻。恵方巻は豆まきと並び立つ、節分のダブル主人公だ。
豆まきはスキップして、恵方巻だけ食べる家庭もあるだろう。
改めて、恵方巻の食べ方もおさらいしておこう。

①複数の具材を使った太巻きを用意する
②太巻きは切ってはならない
③その年ごとに設定された方角を向く
④一言もしゃべらず、口を離さずに食べきらなければならない

財団の特別収容プロトコルか?

おい、本当に家内安全や無病息災のための手順なんだろうな。
なんらかのBIG怪異を封じ込めるための儀式に加担させてないか。

仮にそうだったとしたら、節分をやめた瞬間に人類が滅亡するのだろう。
各コンビニが毎年必死に恵方巻を売り込むのには、そういった裏があるのかもしれない。
信じるか信じないかは、あなた次第なんだよね。