全日本テルミンフェスに、出ます。出るんですよ。
にもかかわらず、演奏でテルミンを使っていない。どうしよう。
テルミンに対する知識も乏しいため、とりあえず実物をたくさん見てみたい。
というわけで、テルミン・ミュージアムに足を運んだ。
僕の住んでいる町はミスドすら無いのに、テルミン・ミュージアムはあるのだ。なぜ。
テルミン奏者の大西ようこさんが個人で蒐集したテルミンが、大量に展示されていた。
大西さん本人が案内・解説をしてくれるうえ、一部の展示物は試奏もできる。
ありがとうございました。相当ガイドしていただいたのに、一瞬も音程が取れなくてすみませんでした。
そもそも『テルミン』とは何かというと、電子楽器の一種である。
大きな特徴として、演奏時に手で触れないのだ。
機体に生えているアンテナに手を近づけたり、離すだけで、音程や音量が変わるようにできている。
テルミンのプロの演奏は、「い、今なにが起きてるんですか?」と言いたくなるくらいに魔法的だ。
テルミンが開発された1920年代には、本当に魔法に見えたんじゃないだろうか。
ところで、ミュージアムには黄色いギターがあった。
ZO-3(通称ゾウさん)、ショートスケールのアンプを内蔵したエレキギターだ。
僕が初めて持ったエレキギターでもある。
「大西さん、このギターはいったい?」
「あ、これもテルミンなんですよ」
絶対にウソだ、と思ったが、スピーカー部分に手を近づけるとテルミンの音が鳴りはじめた。
さらに驚いたことに、フェルナンデス社がオフィシャルで発売しているギターらしい。
わけわかんないモン作るなよ。
もちろん、ギター演奏も同時にできる。
というか、それ前提で作られた代物だと思われるが、どうやって演奏するのかは大西さんにとっても謎だそうだ。
ピッキングの際に手首はまあまあ固定されるので、スピーカーに内蔵されているテルミンを同時に操作するのは至難の業。
試してみたが、まったくうまくいかない。
テルミンギターに詳しい方、いらっしゃいましたらご一報お願いします。


