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告白したならマヌルネコを見に行け
妻に「おい、読め」と言われるがまま、オススメの恋愛漫画を読んだ。
面白い。
面白いけど、なかなか二人がくっつかない。
恋愛漫画ってそういうもんだと分かってるけど、頼むよ。俺は早く君たちがデートしてるとこが見たいんだ。
いや、わかるわかる。時間はかかるよな。
例えば、彼女の心の傷に寄り添うためには、そのプレゼントの二択を間違えちゃダメだ。
そうそう。そのヘアピンでいいんだ。
傷ついているからって、フッた元カレに電話をするな。
元カレにも悪いってホントは分かってるんだろ。そうだ、やめとけ。偉いぞ。
はやく告白しろ!!!!!!!!どうせ両想いなんだから!!!!!
これ以上モタモタするなら、俺、行くからな。「どこに?」じゃない。お前らのトコに行くから、俺が。
全部説明するから。お前ら二人の心の壁になっている部分を、ホワイトボード使って解説しに行くぞ。
「いつ?」じゃねえよ。今でしょ。
よし、告白したな。それでいいんだ。
とっとと部活の大会で優勝してデートを見せてくれ。よこはまコスモワールドにでも行くと良、
えっ、連載終了!!?!?!??!?
ま、ま、まだ付き合い始めたばかりじゃないか。
お前たちがハッピーに暮らしている姿を見たくて読んでたのに、なんか途中っぽいとこで終わったぞ。
以前友人が「読んでた漫画の恋愛描写の決着が納得いかない」という衝撃の理由で演劇を一本作り上げていたが、今なら友人の気持ちが非常によくわかる。
めっちゃ時間かけて、めっちゃ心の内を描いたうえで、めっちゃ付き合えることになったんだから、めっちゃデートしてくれないと納得いかない。
お前らのMVを勝手に撮ってやろうか? そういう事も辞さない構えだぞ、こっちは。
まったく、なあ、頼むよ。僕は人が楽しそうにしている姿が好きなんだ。
二人で野毛山動物園に行ってくれ。楽しいぞ。無料でマヌルネコ見れるんだから。
俺、こんな気持ちで寝れないよ。
せめて作者のTwitterでも見るか。おまけマンガがあるかもしれないから・・・。
えっ、続編始まったの? なんだよ、早く言ってよ。

1の口
電動フロッサーを買った。
強力な水流が発射されて、歯についた汚れをパワフルにブッ飛ばす機械だ。
フェンダーマスタングも買ったけど、それよりフロッサーの話がしたい。
食事をしたあとの口内の汚れレベルを、仮に「10」としましょう。仮によ。感覚的な話だから。
しっかり歯磨きをして、糸ようじで歯の間もケアして、最後に清潔な水で口をゆすいだら、「ゼロ」になったと思いますよね。
いいや、それはまだ「5」なんだ。 まだ先があるんだ。
電動フロッサーをすると、「1」になるんだ。
マジなんだ。信じてくれ。
この目を見てくれ。君に嘘はつかない。
小学生のころ、学校からピンク色の錠剤をもらったことはあるだろうか。
噛んでからゆすぐと、歯の汚れたところがピンク色に染まるやつだ。
いつもの倍くらい歯磨きをしても、全歯がピンクのキモ男児になってしまうので、「ほなどうしたらええねん」と呆れていた。
いまならわかる。「5」だもん。そりゃ歯ピンクよ。
フロッサー後なら割と自信がある。口内の感覚がまるで違うからだ。
なんなら試したいところだが、あの錠剤どこで売ってるんだ。
マツキヨには無かったぞ。歯専門のマツキヨみたいなのがあるのか? 行きたいな。
使用後の爽快感に感銘を受けすぎて、周囲の全員にオススメしている。
両親にはもう買ったし、友達夫婦に買わせた。俺は電動フロッサーの猗窩座。
お前も歯をキレイにしないか、杏寿郎?
列車の中でアホほど弁当喰ってただろ。絶対歯を磨いた方がいいぞ。

過剰歯

架空が呼んだ – 名前の読み方
友達が舞台監督を務めている『架空が呼んだ』という演劇作品を観てきた。
本人役で出演している須藤瑞己さんが、名前の読みを間違えられやすい、と独白する場面があった。
須藤はスドウ、と読むが、本名は ス「ト」ウ、と読むらしい。
で、ひとたび間違えられたら訂正のタイミングを失う。
わざわざ直してもらうほどでもないから、気がつけばず~っと苗字や名前を間違えられたまま生きている時間がある、という話をしていた。
めちゃくちゃ分かる。共感のるつぼ。演劇の最中じゃなかったら、須藤さんをすぐメシに誘っていただろう。
僕の苗字は寒川だ。サムカワでもカンカワでもなく、「サンガワ」と読む。香川県の一部地域での読み方だ。
わかる。やや直感的じゃない読み方だ。本当に覚えづらいと思う。先祖がすいません。
これまで信じられないくらい間違えられてきたし、今もどこかで間違えられてるし、今後も間違えられることだろう。
諦めとかじゃなく「そんなモンしょ」と思っているので、ぜんぜん気にしてない。好きに呼んでほしい。
どう呼びかけられても、僕はあなたの方を振り向く。「カワイイね」でも振り向く。
ただ、高校のときの理科の先生。僕のことを「カミハラくん」と呼んでいた先生。
あれは振り向けなかった。というか、僕のことだと思わなかった。僕の顔を見ながら「カミハラくん」と言ってるから、ギリギリ返事できたけど。
それでも僕は2学期耐えた。授業の流れを切るほどではないと思ったから。
ある日ふと我慢できなくなって、「あの、僕、サンガワです」と宣言してみたら、「なんで早く言わないの」とやや怒られたし、教室にも「目立たないヤツが急に何か言った」という変な空気が流れたので、普通に嫌な思い出である。
『架空が呼んだ』は、名前の件に限らず、個人的な記憶が呼び覚まされる描写が多くて面白かった。
大学の講評の時間、友達との共同制作、筆が止まって連絡が取れなくなる脚本家……。
観劇中、何度も横になりたくなった。記憶が急にあふれ出すと、臓器にダメージが来るから。
なるべく柔らかいベッドから観たい。ポケットコイルマットレスがいい。
それでも楽しめたのは、温かい話だからに他ならない。
創作についてのストーリーだったが、上から目線に決してならず、観る人への対等な「ガンバりましょや」というメッセージを感じて嬉しかった。
ガンバりましょう、みなさん。情熱をかけられる物事、続けられるだけ続けてみましょうね。







